超音波検査とは
- 超音波検査は、X線(レントゲン)検査やCT、MRI検査と同様に画像を用いて病気の有無を診断することから画像診断のひとつに数えられています。
- 超音波検査はエコー検査とも呼ばれ、人間の耳では聞き取ることができないとされる超音波を調べたい部位(心臓、腹部、甲状腺 など)の表面に当て、体内の臓器や組織にぶつかった反射波(エコー)を受診し、同検査装置で画像化されることで、そのモニタにエコーを当てた部分の臓器や血管の様子を確認できるようになります。
- 検査時は、被検者の検査対象部位にゼリー状のジェルを縫っていきます。そして超音波を当てるための探触子(プローブ)を検査部位の皮膚表面に当てるようにします。この感触が人によっては不快と思われる方もいるようですが、X線撮影のように放射線被爆をすることもありませんので、身体に負担や痛みをかけることなく行える検査でもあります。そのため胎児の発育を確認する妊娠に関する検査でも用いられています。
- なお当院で行っている超音波検査は以下の通りです。検査時間につきましては部位によって異なりますが、おおよそ20分ほどになります。
超音波検査の種類
腹部超音波検査(腹部エコー)
腹部の病気が疑われる際に用いられる検査で、主に肝臓、胆嚢、腎臓、膵臓、膀胱、前立腺、子宮、卵巣にあるとされる病変の有無を確認する場合に用いられます。これによって腫瘍や結石の有無、各臓器の大きさなどを確認することができます。
頸部血管超音波検査(頸部血管エコー)
頸部にプローブを当てることで頸動脈の状態を調べる検査です。頸動脈は脳に血液を供給する血管になりますが、ここに動脈硬化が起き、その状態が進行するようになると脳梗塞や心筋梗塞を発症リスクが高まります。最悪な状態を引き起こさないためにも頸動脈に発生したプラークなどを早期に発見し、早期治療に努めることは大切です。
甲状腺超音波検査(甲状腺エコー)
甲状腺とは、のどぼとけの直下にある蝶が羽根を広げたような形をした重さ10~20gほどの小さな臓器です。ここには全身の新陳代謝や成長促進にかかわるホルモン(甲状腺ホルモン)が分泌されているのですが、全身の不調に関わる様々な疾患(甲状腺腫瘍、甲状腺炎 など)を発症させることもあります。甲状腺エコーでは、喉の付近にある甲状腺に超音波を当て、甲状腺の大きさや状態などを画像で確認するなどして、甲状腺疾患の有無を確認していきます。
乳腺超音波検査(乳腺エコー)
乳房に超音波(エコー)を当てて、乳腺の状態を確認するために行われる検査で、主に乳がんの検査をする際に用いられます。なお、画像では、乳腺は白く、がんは黒く描出されます。また、触っただけでは確認することが難しい、数ミリ程度の小さなしこりを確認することもできます。また妊娠中も検査は可能です。